2024.03.19
地方と都市を結ぶため、全国津々浦々のローカルスポットにクローズアップする本企画。今回は「アーティストMHAK氏と巡る会津の旅」で訪れた、会津若松の人気店『洋食屋SEPIA(セピア)』をご紹介します。リッチな会津牛ステーキをはじめ、地元の食材やワインも扱う同店で、極上の肉料理をいただいてきました。
目次
会津若松のシンボル『鶴ヶ城』の近くにある、お肉とワインのお店『洋食屋SEPIA』。温かな雰囲気と丁寧なお味で、地元の人々から愛されるアットホームな人気洋食店です。
ディナーはワインに合う一品料理から会津牛ステーキまで幅広いメニューが用意されており、ちょっとしたハレの日の食事に最適。またランチ営業も行っており、ランチ限定のコースやメニューがお手頃価格でいただけます。
「父が開業して、そろそろ40年になります。自分も後継ぎとしてその味を継承しながら、これまでのお客様も大切にしつつ、もっと多くの地元の方々が気軽に来てもらえるような、そんなお店にしていきたいですね」と話してくれたのは、2代目の鈴木宏幸さん。会津のショットバーや居酒屋で働いた後、10年ほど前にお父さんのお店を継ぐカタチで、ここ『SEPIA』に。現在は親子2代でお店を切り盛りしています。
実は宏幸さん、MHAKさんとは中学の同級生。そんな縁もあって、お店を改装した際の新しいロゴデザインはMHAKさんが手がけたそう。
さて、ここからはお待ちかねの『SEPIA』自慢のお料理たちをご紹介。今回はお昼時におじゃましたので、人気のランチメニューをいただきました。
最初にテーブルに運ばれてきたのは、洋食屋さんの大定番、〈ハンバーグ〉。福島県産の黒毛和牛と豚肉の合挽き肉を使った手ごねハンバーグに、オリジナルのデミグラスソースがたっぷりかかったひと品です。肉汁が過度に溢れ出すタイプではなく、赤身肉の旨味をギュッと閉じ込めた、昔ながらの味わいが魅力。
「ハンバーグは、父が最初に作った40年前から今まで、ずっと変わっていません。デミグラスソースには醤油など和風の要素が入っているので、どなたでも食べやすいと思いますよ」。
なおこちらのハンバーグは、ランチ限定メニューとのこと。ディナータイムには提供されないのであしからず。
次にやってきたのは、『SEPIA』の看板メニュー〈ビーフシチュー〉。お肉はなんと300gの大ボリュームで、会津牛と福島牛という国産和牛のみを使用。手間暇かけて丁寧にアクを取り、前日から何時間も煮込んだお肉は、箸で切れるほどホロホロで柔らかい。1日7〜8食限定とのことなので、事前の予約がおすすめです。
「ビーフシチューはお肉がメインなので、お腹いっぱいで食べきれないほどの量にしたかったんです。余った分は持ち帰りもできるので、少食の方でも気軽にオーダーしていただきたいですね」。
そしてここで、待望の会津牛ステーキが登場。注文したのは〈会津牛ヒレ150g〉で、塩・わさび醤油・オリジナルのオニオンソースと一緒にいただきます。きめ細やかで柔らかい肉質が特徴の会津牛と、さっぱりとした醤油ベースのオニオンソースが相性抜群。
「会津牛は、もとは喜多方のほうの塩川町で生産されていた塩川牛というブランド牛で、塩川町が喜多方市と合併したため会津牛と呼ばれるようになりました」。
最後にいただいたのは〈ふわふわパルミジャーノチーズケーキ〉。表面を焦がしたバスク風チーズケーキに、削りたてのパルミジャーノ・レッジャーノがかかっている人気スイーツです。チーズケーキはなんと自家製! 口いっぱいにチーズの風味と旨味が広がります。
「もともとコース料理のデザートとして出していたチーズケーキです。ワインにも合うように、チーズの味をしっかり感じられるように作っています」。
宏幸さんは、「日本のワインは、どんな人が作っているのか、どのように葡萄を栽培しているのかまでわかるので、安心して提供できる」と話します。
「日本のワインに関しては、なるべく無農薬のものを今は置いています。この〈Grapes Hütte〉は、ご夫婦で葡萄の栽培をしている会津のワインです。醸造はまだ自分たちのところではできていないそうですが、いずれは自然に葡萄の力だけで発酵させて、添加物を入れないワインを作りたいそうです。こういったチャレンジをしているワイナリーさんを応援したいと思っています」。
ちょっとリッチな肉料理とワインを楽しめる『洋食屋セピア』。地元食材を使った美味しい料理を味わえることから、観光客の来店も多いそう。会津牛ステーキや会津ワインを堪能したいなら、ぜひ足を運んでほしいお店です。
洋食屋セピア
住所:福島県会津若松市山鹿町6-62 MAP
URL:https://aizu-sepia.com/
Credit
Photo_Shuhei Nomachi
Text_Masahiro Tsuda
Edit_Satoshi Yamamoto
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