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PEOPLE

2024.07.12

写真家 山内 聡美さんが考え、実践し、提案する
森と人が共生する未来の暮らし

持続可能な未来のあり方を模索するべく、SDGsに則ったプロダクトとアート作品のコラボレーションを通じて、自然と人が共生する新たな暮らしを提案するプロジェクト、〈BLEND IT SDGs〉が始動。第1弾となる今回は、ゲストアーティストとして写真家の山内 聡美さんを招聘。木の持続可能性を追求する一般社団法人『木と暮らす未来プロジェクト』とOMUSUbeeが手を組んだコラボプロダクトのご紹介に加え、写真家として、二児の母として、自然との共生も考えるようになった彼女の今までと、これからの暮らしについて聞いてみました。

写真家/山内 聡美さん

神奈川県生まれ。フォトグラファーとしてさまざまなクライアントワークを行いながら、自身の作品制作も精力的に行っている。幼少期に過ごしたアメリカ・フロリダ州の原風景をインスピレーションとした写真展「THIS MUST BE THE PLACE」や、スマートフォン画面のスクリーンショットを元に制作した「ARTIFICIAL SENTIMENT DRIVE」など。2023年にはgoogle mapストリートビューやAIを用いた個展「WHEREABOUTS」を開催。 クリエイティブスタジオ「SEEM」ではフォトグラファーを務める。
ホームページ:http://satomiyamauchi.net/
Instagram:satomi_yamauchi


人が造る街の風景や気配を切り撮る

音楽、ファッション、カルチャー誌などのクライアントワークと並行して、自身の作品制作も精力的に行っている写真家の山内さん。そのひとつに、さまざまな街や風景の撮影をあげる。過去には、8歳まで暮らしたアメリカ・フロリダ州の小さな町ベロ・ビーチを21年振りに訪ね、時代を感じさせる古びた看板や造形物、偶然でくわした状況や人の気配のない建造物などを収めた写真展を開くなど、人が造ってきた街を撮り続けています。

「幼少期にフロリダで見た、ビーチやヤシの木といった自然が自分にとっての原風景。ですが日本に帰ってきても、案外それらは見かけます。例えば、ビーチではなくデパートの隣にヤシの木があったり。その違和感が逆に面白いなって感じたんですよね」と語る山内さん。帰国当初は、いわゆる新興住宅地に住んでいたことから、あたりには不自然に新しいものが乱立していたそう。ただ実はアメリカも、元を辿ればそれは同じだと山内さんは話します。
「ハワイの植物だって、歴史を辿ると、実は自生していたのではなく移植された植物だったりしますよね。でもそれが何百年もあると、土地の景色として自然と馴染み、当たり前のものとして定着していく。そうした環境や歴史などが重なり、造られていく街の風景や気配などを撮るのが面白くて、今では作品としても欠かせないライフワークになっています」。
近年は、スマートフォン画面のスクリーンショットを元に制作するシリーズに取り組むなど、さまざまな視点から街を観察し、意欲的に個展も開催しています。

子どもたちと、ありのままの自然に身を投じる

日本に帰ってきてからは、郊外のニュータウン、東京のど真ん中と、いくつかの街に移り住んできた山内さん。そこにあったのは、都会ならではの人工的に自然環境が造られた街の面白さ。ゆえにありのままの自然を感じることがなかったともいいます。「高層ビルや住居の合間、屋上など、造られた自然ゆえの面白さはありますが、それらに自然そのものを感じたことはなかったと思います」。
そこに写真家として面白さを感じながらも、子どもが生まれたことをキッカケに、いつしか本当の自然を追いかけるようになったとか。
「子どもたちに本当の自然に触れてほしいなって。そうした気持ちを持ってからは、山形県や千葉県に足を伸ばし、山や川など、自然の中に行くことが増えましたね。私自身、自然とあまり触れ合ってこなかったので、子どもたちと一緒にその体験を楽しんでいます」。

またそんな思いをより強く持つようになったのは、都会の公園と比べて、より伸び伸びと森の中で遊ぶ、子どもたちの姿があったからだそう。
「緑に触れるという意味では、都会の公園も山も同じなのですが、都会では人と人との距離が近いですよね。そうなると、迷惑をかけちゃいけないとか、悪い意味で子どもの行動が気になってしまったり。結果、子どもたちもだんだんと周りを気にするようになって。
対して、自然の中ではそうした制約が少ないですから、子どもたちも心の赴くままに、森や水辺を走り回ったり、木や草を触ったりと、いい笑顔を見せてくれています」と、親子で自然を謳歌している山内さん。ときには強い雨風など自然の厳しさを体験することもあるそうですが、それもいい経験だと笑って答えてくれました。

自然のニュアンスを身近に感じられる、特別なプロダクトたち

ハンドクリーム HIBA 2,640 円 (税込)リードディフューザー HIBA 4,950 円 (税込)

子どもの誕生をキッカケに、自然と向き合うようになった山内さん。そうした変化は、ライフスタイルのみならず、普段ご自身で使うものからアートワークまで、さまざまな範囲に及んでいるそう。例えば、木の香りや触感など、自然のニュアンスを感じるものを日用品として選んだり、暮らしの中でSDGsを意識したり、そしてその感覚を自身の作品と組み合わせたり。そんな彼女をゲストに迎え、さまざまなプロダクトを製作した〈BLEND IT SDGs〉シリーズの第1弾。山内さんならではのビジュアルや、自然への想いが込められた作品をご紹介します。

①_BIOGRACE® × 木と暮らす未来プロジェクト/リードディフューザー&ハンドクリーム HIBA
木の持続可能性を追求する一般社団法人『木と暮らす未来プロジェクト』と、サスティナルブランド『BIOGRACE®』の協業アイテム。香木とも言われるヒバの香りを精製。肌をしっかりと保湿しながら、やさしい自然の香りも楽しめるハンドクリームに、まるで森に訪れたような気分が味わえるリードディフューザー。また本イメージ写真は、山内さんのプライベートスペースでご自身が撮影。実際に愛用もしているそう。

「毎日森には行くことはできないですが、これらのアイテムから森の香りを楽しんでいます。クリームは使い心地もよく、ディフューザーは比較的しっかりとしたアロマで、家に帰る度に、自然を感じる香りに癒されています」。

ART PUZZLE 各種 60,500円(税込)アートプリント各種 6,875 円 ~ 9,350 円 (税込)

②_木と暮らす未来プロジェクト × OMUSUbee/フォトフレーム & アートプリント「アートパズル」
『木と暮らす未来プロジェクト』とOMUSUbeeとの協業で製作した、平面作品も立体作品も飾れる2WAY仕様のフォトフレーム。素材には『東京・森と市庭』が管理する、二酸化炭素をたくさん吸った奥多摩産の檜の間伐材を使用。無垢材ならではの木の質感を存分に味わえながら、環境負荷の低減も。フレームの中には、山内さん × OMUSUbee × 『木と暮らす未来プロジェクト』のコラボレーションによる、AI生成で作り上げた檜の風景を用いた写真とパズルのアート作品をパッケージ。みんなで取り組み達成していくSDGsを、パズルのピースに例えて表現しています。インテリアとして飾りながらも、自然も感じることができる仕上がりに。

またこちらのフォトフレームは、ひとつ販売されるごとに1本の苗木を植林する運動を実施中。みなさんのお買い物が、二酸化炭素の削減へと繋がります。

「漠然と、どこからともなく私の頭の中に出現したこの風景を、AI生成システムで描き出しました。思い描いた風景へとたどり着くまでに、AIと何度も何度も会話を重ねて作り上げた檜の画を、同じく檜を用いた自然のフレームとともに楽しんでください」。

Relaxed fit T-shirts 各種(M〜XL) 9 ,900円 (税込)

③_山内聡美 × 木と暮らす未来プロジェクト × OMUSUbee/フォトT-shrts
オーガニックコットン、リサイクルポリエステルなどの混紡生地を使用したサスティナブルな1枚。特殊紡績という技術を使い、サラッとした風合いに仕上げ、格別な着心地に。さらに再生繊維を改質して、汗消臭機能を付与し、暑い夏でも快適な機能美を実現。
また生地色とは異なる色の糸くずなどが混入してしまう「飛び込み」という現象により発生した、不良生地も採用。大手企業では、山のように廃棄されている生地も利用することで、環境負荷低減にも貢献します。プレーンな白と、飛び込みの生地を染めて目立たなく仕上げたマスタードの2色展開。
素材から製造ストーリーまで、廃棄ロス削減などSDGsへの貢献目的で採用した、環境配慮型のTシャツです。

プリントにはフォトフレームに引き続き、山内さんがAI生成で作り上げた檜の風景を採用。トレンドのオーバーサイズに仕立て、表には、本シリーズの作品名「WHEREABOUTSⅡ」のロゴ入り。自然モチーフを楽しく纏いながら、地球にも優しいデザインです。

「4枚並べられた画像は実際にAI生成の過程で提示される4枚のサジェスチョンを表したもので、私とAIの対話を重ねたちょっとしたストーリーも垣間見れると思います」。


自然との触れ合い、日常で使うモノ、手がけるアートワークなど。山内さんのライフスタイルから見えてくる、森と人が共生する未来の暮らし。森や公園に実際に行くだけでなく、さまざまな視点から自然との共生を考えている彼女のスタイルをヒントに、いつもの日常とは異なる一歩を踏み出していかがでしょうか。
モノでもコトでも、手にした新しい価値観が、きっと地球の未来を守っていく一歩に繋がっていくはずです。


Credit
Photo_Taijun Hiramoto, Satomi Yamauchi
Text_Takuya Kurosawa
Edit_Satoshi Yamamoto


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