2025.10.24
昨今、さまざまな場所で話題を集めている<KISEKI:>の包丁。その“おいしい切れ味”を体験してもらうべく、同製品を手掛ける『福田刃物工業』が定期的に開催する体験会が、今年も開催されました。その現場にHESTA大倉きっての料理好き、広報イワイダが参加。同社の髙野里奈さんに扱い方を教えていただきながら、サラダやフルーツぜんざいを自らの手で仕上げ、料理することの喜びや食文化への想いを改めて噛み締める。そんな奇跡の体験の一部始終をお届けします。

目次

開催地は岐阜県関市小瀬にある創作和料理カフェ『葉菜』。大正時代の古民家をリノベーションした情緒あふれる空間で、秘伝の味噌を使った自慢の料理を振る舞い、地域の人々や訪れたゲストに愛される地元の名店です。緑豊かな庭に癒やされつつ、四季折々の自然を感じながら食を楽しめるのも魅力です。
会場となった店内は、大阪や名古屋、東京など、遠方から駆けつけた参加者たちでぎっしり。年齢も職業もさまざまながら、「<KISEKI:>の包丁が好き」という共通点を持つ仲間同士、自然と会話がはずみます。主催者である『福田刃物工業』の<KISEKI:>ブランドマネージャー福田恵介さんも会に参加し、ファンとの会話を楽しみます。
会の冒頭は、『葉菜』の店主・水谷さんと一緒に庭へ。敷地内の庭で育てた食材を収穫しながら、自然と笑顔がこぼれる時間が流れます。イワイダもすだちをチョキンと収穫。素材はこの後の調理で使用されるため、その眼差しも真剣。包丁の良さだけでなく、素材から触れてもらうことで、土地の豊かな食文化を体験します。
まずは『葉菜』の料理長・水谷さんが<KISEKI:>を使った実演を披露。トマトやオクラなどの柔らかな野菜に包丁がスッと入る様子に、会場からは「おお〜!」という驚きの声が。参加者たちもここから包丁を使って料理づくりがスタート。1品目はさまざまな野菜を盛り付けたサラダから。
イワイダ「とにかくすごい切れ味。刃がするっと入っていきますね。すだちを水平に切ったことがなかったのでびっくり。とても気持ちいいです」
髙野さん「そうですよね。最初は慣れないってよく言われます。初めての方は力加減に戸惑うかもしれません」
イワイダ「横から包丁をあんまり入れないので結構難しいと思ったのですが、切れ味がいいと案外簡単にできるんですね。そして軽くて手に持ちやすいです」。
髙野さん「軽さと持ちやすさもこだわっているポイントです。手に負担をかけず、素材の味をそのまま生かせるようにしています」
切った野菜は器に彩りよく盛り付け。みょうが、ズッキーニ、トマト、オクラなどの新鮮野菜が鮮やかに並び、包丁の切れ味が視覚的にも伝わるひと皿が完成。
イワイダ「やっぱり切れ味がすごいので、トマトなど柔らかい素材でも潰れずにすっと切れますね」
髙野さん「見た目もきれいに仕上がるので、盛り付けの完成度も上がると思いますよ」
イワイダ「見た目が綺麗だと、食べるときのテンションも上がりますよね。切ってる途中で、あ、これ飾り切りにしても映えるかもって思いました」
髙野さん「まさにそれが理想なんです。切ることが楽しくなれば、料理全体が楽しくなる。今日は特に切る行為に集中する時間を持てたので、より実感してもらえたのではと思います」
切った後は、そのまま試食タイム。鮮度が際立ち、野菜の香りや旨味がダイレクトに伝わる美味しさに、“おいしい切れ味”という言葉の意味を誰もが納得。また『葉菜』名物のみそヒレかつもいただき、鍋を利用した野菜の食べ方にイワイダも興味津々!
イワイダ「半分はサラダとして食べて、半分は鍋に味噌で煮込んで食べるといったアレンジも楽しかったです。絶対家で真似すると思います(笑)」
サラダの次は、フルーツぜんざいづくりの準備に。果物の香りが立ちのぼるなか、実際に包丁を手に取ったイワイダの口からは、思わず感嘆の声が。「フルーツって、こんなふうに切れるんですね!」。切れ味と軽さに驚きながらも、楽しい料理の様子が伝わってきました。
イワイダ「あっ、メロンの皮が簡単に切れる。野菜はもちろんですが、フルーツだとより力が必要ないことが分かりますね」
髙野さん「そうなんです。果物は特に皮があるので、普通の包丁だと少し押し込むような力が必要になっちゃうんですけど、この包丁はスッと入りますよね」
イワイダ「本当にまっすぐスライスできて気持ちいいです。断面が綺麗で、水分も潰れてないから、食べる時の印象もきっと違いそうですね」
髙野さん「実は、包丁の切れ味によって果汁の出方や香りの立ち方まで違うんですよ。素材の味って繊細なので、切り方によっては簡単に崩れてしまいます。だからこそ切れ味と厚みにこだわっています」
イワイダ「すごいですね! あと包丁の切れ味がいいと、食材をより丁寧に扱いたくなるような感覚にもなりました」

断面からはじんわりと果汁がにじみ、その透明なみずみずしさにうっとり。素材を生かす<KISEKI:>のおいしい切れ味は、食材の見た目からも伝わってきます。
イワイダ「やっぱり香りもすごく良いですね。口当たりも切った断面は凹凸がなく、とても滑らかで水々しい。包丁を入れたにも関わらず、まるで素材の味を閉じ込めたままのようでした」

<KISEKI:>の会を終えて、改めてその切れ味のよさに驚いた参加者たち。ここでは初めて使う方へのアドバイスから、ギフトとしての提案まで。実際に包丁を体験したイワイダと、『福田刃物工業』髙野さんの会話を通して、その魅力を深掘り。
イワイダ「初めて扱う方にアドバイスはありますか?」
髙野さん「必要以上に力を入れないようにっていうのをまずお伝えしています」
イワイダ「分かります。改めて切れ味のよさに驚きました。切った野菜や果物がどれも形が綺麗で、料理するのが本当に楽しくなりました」
髙野さん「包丁がよく切れると、調理そのものが楽しくなりますよね。だからこそ、 <KISEKI:>の包丁は“食の入り口”になれたらと思っています」
イワイダ「あとは、野菜の味が変わった気がするんです。気のせいじゃないですよね?」
髙野さん「はい、それは“味覚数値”でも証明されているんです。弊社では、専門機関に依頼して味覚を数値で測定し、切った後の味の変化を数値として出ています」
イワイダ「包丁を変えるだけで、こんなに味まで変わるって、なんだか不思議で面白いですね」
髙野さん「切れ味がよいと細胞の断面が潰れず、水分や香りが飛ばないので、結果的に美味しさが保たれるんです」

イワイダ「見た目のデザインもすごくいいですよね。誰かにプレゼントしたくなる感じというか」
髙野さん「贈りものとして選ばれることも多いんですよ。特に結婚祝いや引っ越し祝いなど、新しい生活が始まるタイミングにぴったりかもしれません」
イワイダ「実際に使ってみて、贈りたくなる気持ち分かります。自分が感動したものを誰かに体験してもらいたいなって」
髙野さん「贈る方も贈られる方も嬉しくなる。包丁という小さな道具ですが、生活に豊かさを添えてくれるような存在でありたいなと思っています」
実際に手に取って、切って、食べてみることで初めて感じられる包丁の魅力。イワイダと髙野さんの言葉からは、<KISEKI:>の包丁が日常に小さな驚きや豊かさを届けてくれる存在であることが伝わってきました。切ることを通じて、食べることがもっと楽しくなる。そんな体験をそっと後押ししてくれる道具です。

最後に、会場を選んだ理由から今後の展望まで。主催者である<KISEKI:>ブランドマネージャーの福田さんに、体験型イベントへの想いと包丁づくりの背景を伺いました。
Q. 今回『葉菜』を会場に選んだ理由は?
福田さん「ここは元々、私たちが<KISEKI:>の包丁をテストマーケティングでお願いしていたお店でもあります。それから、野菜が本当に美味しくなる工程なので、野菜を上手に出してるお店としても選ばせていただきました」
Q. 今回の会を開催した狙いは?
福田さん「一般的にエンジニアってものづくりで終わってしまうので、お客さんと触れ合う場が欲しかったんです。結果、非常に楽しいものでしたので、年に2回ぐらいで継続して開催し、今回で第5回目を迎えました」
Q. お客さんと触れ合うことで得られたものは?
福田さん「もちろんマーケティングや開発に役立つことはありますが、やはり1番は、我々の包丁の感想を率直に聞けたこと。自分たちだけが勝手に、”最高の包丁が出来た”と思っているだけではなかった、という確認です(笑)。あと単に買って終わりではなく、困り事などの解決など、もっとお客さまの役に立ちたい。そうした声は実際にお会いして聞かないとなかなか拾えないので」

Q. 包丁を通じてどんな体験を提供したい?
福田さん「プロダクトを収めて終わりではなく、この包丁を通して人との触れ合いが生まれたり、料理が楽しくなったり、人生がちょっと豊かになるような体験を届けたいと思っています」
Q. 会では収穫体験から始まる流れも特徴的でした。
福田さん「ただ食材を出すのではなく、自分で収穫して、自分で切って、自分で食べる。この一連の流れこそが、豊かな食文化を歩むことにつながっていくと考えていますので、こうしたプログラムを組ませていただきました」
Q. 今後の展望を教えてください。
福田さん「最近では新作としてカッティングボードをリリースしましたが、ほかにも要望が強かったピーラーやスライサーなどの商品開発を予定しています。販売は来年以降になるかな。それから、国内だけでなく海外展開も視野に入れています。まずはアメリカから、世界へと広げていきたいですね。またファンミーティングでいうと、私はキャンプが大好きなので、そういったテーマでの展開もありだと考えています。『葉菜』での会も続けながら、さまざまな形で広げていき、たくさんの人たちと触れ合えたら嬉しいですね」

切れ味の良さに驚き感動し、「切る」ことの楽しさを再発見できた<KISEKI:>の会。その体験は、単なる調理のひとときにとどまらず、食と向き合う姿勢や暮らしのあり方までもを見つめ直すきっかけに。包丁という道具を入り口として、新しい食文化が生まれ、人と人との交流が育まれていく。そんな未来の豊かさを感じさせてくれる時間となりました。
そして、作り手と使い手が交わる場から生まれた今回の声は、これからのプロダクト開発の新たな種となり、また新しい“奇跡”を生み出していくことでしょう。
もしあなたの暮らしに、少しでも豊かな食の時間を取り入れたいなら、ぜひ一度<KISEKI:>の包丁を手に取り、その切れ味と向き合ってみてください。きっと、これまでにない食の風景が広がるはずです。

葉菜
住所:岐阜県関市小瀬1815 MAP
URL:http://ozenohana.com

KISEKI:(福田刃物工業)
住所:岐阜県関市小屋名353 MAP
URL:https://kiseki-products.jp/
KISEKI:ツアー:https://kiseki-products.jp/tour/
Credit
Photo_Ryo Sato
Text_Takuya Kurosawa
Edit_Satoshi Yamamoto
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