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2026.04.07

兵庫県三木市のナイフブランド『FEDECA』を訪問。工場見学と創業者が抱く想いから、そのモノづくりに迫る

兵庫県三木市。古くから刃物造りの伝統が根付くこの街で、アウトドアからキッチンまで、使い手の暮らしに寄り添うプロダクトを生み出すナイフブランド、『FEDECA』。そんな伝統と革新が交差する同ブランドの本拠地を、『ザ グラン リゾート プリンセス有馬』料理長・東方さんと訪問。代表・神澤さんの言葉を交えて、その想いとこだわりを紐解きます。

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神沢鉄工株式会社 代表・神澤秀和さん

神沢鉄工株式会社
代表神澤秀和さん

1895年創業の老舗工具刃物メーカー『神沢鉄工株式会社』4代目。2015年に『FEDECA』を立ち上げ、金物のまちに受け継がれてきた技術と、現代の暮らしに馴染むデザインを掛け合わせたものづくりを推進する。

ザ グラン リゾート プリンセス有馬 料理長・東方

ザ グラン リゾート プリンセス有馬
料理長・東方福雅

愛媛県出身。高校の調理科を卒業以来、和食を軸として20年以上にわたり現場に立ち続けてきた料理人。今回は、刃物を“使う”プロである料理人の視点から、『FEDECA』の設計思想やこだわりを体感すべく取材に同行。

三木市発のナイフブランド『FEDECA』。使いたくなる刃物の理由を探る

暮らしに寄り添う『FEDECA』の代表作〈折畳式料理ナイフ

包丁の製造現場
1本ずつ手作業で刃を研ぎ上げる職人の現場。

創業130年超の技術力に、現代表の神澤さんの想いと背景を織り交ぜ、2015年にデビューした『FEDECA』。特にHESTA LIFE storeでも取り扱う〈折畳式料理ナイフ〉は、シリーズ累計販売数8万6千本を超えるというメガヒット作。
そんな『FEDECA』の魅力の源泉は、ものづくりの現場にあり。工場に流れる空気、職人たちの手仕事、そこに宿る思想をたどりながら、その理由を探っていきます。

工場直営ファクトリーショップで知る『FEDECA』の世界観と思想

FEDECAのファクトリーショップ

まず案内いただいたのは、工場に併設されたファクトリーショップ。『FEDECA』のナイフやキッチンツールが並ぶ空間は、暮らしの道具としての魅力が伝わってくるデザインに。ブランドの考え方やものづくりの方向性を、最初に体感するにはぴったりの入り口です。

思いを語る神澤秀和さん

神沢鉄工が目指す、値段以上に意思のあるモノづくり

店内をひと通り見せていただいたあと、神澤さんに話を伺いました。
「うちはもともと、ホームセンターの広がりと一緒に伸びてきた会社でした。ただ市場が大きくなるほど価格競争が強くなり、モノを見て買うんじゃなくて、値段を見て買う流れになっていった。そこが面白くなくなってきたんですよね。

だったらもう1回、自分たちの意思があるモノづくりをやりたい。付加価値があって、ちゃんと作り手の考えが宿るモノを作りたい。そう思ったのが『FEDECA』を立ち上げる大きなきっかけでした。
自分たちの手でつくること、素材と向き合うこと。刃物という道具の原点に、もう一度ちゃんと触れたかった。実際、ブランドを始める前の数年間は、砂鉄から鉄をつくるところまで含めて、鍛冶や製鉄の源流のような学びにも入っていました」。

刃物を、もう一度暮らしに近い道具へ

「刃物って、本来は日本のモノづくりの土台みたいな存在なんです。木と鉄の文化の中で育ってきたし、暮らしの中でも、何かを作る際の入り口にずっとあった道具でもある。でも今は、危ないから使わない、触れない、みたいな流れも強いでしょう。そうやって体験そのものが減っていくのは、やっぱりもったいないなと思っていて。

だから『FEDECA』は、暮らしの中でちゃんと使えて、使うこと自体が楽しくなる刃物を目指しています。切れ味はもちろん大事。でもそれだけではなくて、持った感じとか、使ってみたくなる佇まいとか、そういう入口も含めて設計したかった。危ないモノ、怖いモノではなく、手を動かすきっかけになる道具としての刃物を届けたいんですよね」。

『FEDECA』の包丁とトングをチェック。使い手目線で選ぶ気になる道具

東方料理長の注目は、マルチカラーハンドルの包丁。

デザイン性も機能性も抜群の『FEDECA』のトングに見惚れるイワイダ。

気になる道具は、人それぞれ。東方料理長は「重心やデザインも含めて、包丁は好みが大きい」と話しながら、家庭用の包丁をチェック。同行したHESTA大倉 広報のイワイダは、BBQでも使いやすそうなトングに興味津々。何気なく置いても先端が下に着かないという機能性に、お料理好きの触手が動きます。

職人技が支えるモノづくりの現場。『FEDECA』工場見学へ

工場見学の案内役は、ブランドマネージャー浅郷さん

ファクトリーショップで世界観に触れたあとは、お隣の工場に見学へ。案内役を務めてくれたのは、ブランドマネージャーの浅郷さん。『FEDECA』の道具に宿る使いやすさや美しさは、どんな現場から生まれているのか。ここからはその背景をひとつずつ辿っていきます。

静かな工場に、砥石の音だけが響く仕上げの現場。

刃物の仕上がりを支える、繊細な職人技と研ぎの工程

工場の中では、職人さんたちが黙々と作業中。刃の仕上がりを左右する工程では、機械の力だけに頼るのではなく、1本ずつ状態を見極めながら、手作業で丁寧に整えていきます。

気になっていたマルチカラーハンドルを発見。食い入るように見入る東方料理長。

FEDECA最大の特徴 木製ハンドル

『FEDECA』最大の特徴、木製ハンドルの製造工程もチェック

こちらは『FEDECA』最大の特徴である、木製ハンドルの制作シーン。浅郷さんによれば、鉄工背景のナイフブランドで、木製ハンドルまで自社で制作しているのはかなり珍しいとのこと。同社でもブランド立ち上げ後にゼロから取り組み始めた領域で、元営業スタッフが加工プログラムを独学で学び、オペレーターとして成長したことで内製化を実現したのだとか。

レーザーでロゴを刻印した後、手作業で組み立てて完成。

『FEDECA』が見据える、次世代へつなぐモノづくりの未来

思いを語る神澤秀和さん

道具づくりの先に届けたい、体験の価値

工場を見学し終えたあと、最後に神澤さんが語ってくれたのは、ブランドの先にある未来の話でした。
「事業の話からは少しそれますが、みなさん本当に、日本という国を大事にしてほしいんです。ボクらがやりたいのは、単に道具を作ることだけじゃない。これからは“嬉しい・楽しい・安心”を感じられる体験の場も、もっと作っていきたいと思っています」。

子どもたちの世代へつなぐ、日本のモノづくり文化と食の未来

「衣食住でいえば、自分たちはもともと“住”に関わる道具から始まっている。でもこれからは農業も含めて考えていきたいし、食の安全もすごく大事になってくる。子どもたちの世代に少しでも良いものを残したいんです。
アウトドアでも、ハンドメイドでも、日々の暮らしの中でもいい。日本のモノづくり文化をちゃんと残していくこと。 『FEDECA』というブランドも、あくまでその延長線上にあることとして、これからもボクらが想う大切なことを発信し続けていきたいですね」。

兵庫県三木市のナイフブランド『FEDECA』の本質に触れて

兵庫県三木市の地で受け継がれてきた鉄工の技術を土台にしながら、現代の暮らしに寄り添う道具へと再編集してきた『FEDECA』。ファクトリーショップ、製造現場、そして神澤さんの言葉を通して見えてきたのは、単なる刃物ブランドであること以上の思想と熱量。
使いやすさや美しさの背景にあるものづくりの積み重ねを知ることで、『FEDECA』というブランドの輪郭が、よりくっきりと見えた1日になりました。

ただの刃物では終わらない、手に取りたくなる理由がある

刃物に少し距離を感じていた人にも、モノづくりや道具が好きな人にも。『FEDECA』のナイフには、思わず使ってみたくなる魅力と深みが息衝いています。気になった方はぜひ、HESTA LIFE storeでその魅力に触れてみてください。

FEDECA Factory Shop
住所:兵庫県三木市鳥町27 神沢鉄工株式会社内 MAP
URL:https://store.fedeca.com/



Credit
Photo_Shuhei Nomachi
Text & Edit_Satoshi Yamamoto


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