2024.01.10
全国津々浦々のローカルスポットにクローズアップする本企画。今回は岐阜県関市板取川エリアに訪れ、板取川の自然が織りなす美しい景色と、そこで活躍する人やスポットをググりながら気の向くままに旅をする。本編である板取川温泉ロケのスピンオフレポート。
目次
今回の旅は都内から出発し、岐阜県関市エリアを経て石川県小松市を巡るという、全行程約1,500kmの旅。OMUSUbeeのロケは比較的雨が降りがちだが、天気予報は全日天候まぁまぁ良し。お天道様も味方につけて幸先の良いスタートだ。
板取川エリアにはSNSでも話題のスポットの『名もなき池』がある。広大な自然の中をひた走り、その美しい写真たちの真偽を確かめに向かった。
朝8時という時間帯が良かったのか、池底まで透けて見える美しい池!
静まりかえったその空間は、まるで絵画のような色使い。時間を切り取ったかのような景色だが、鯉たちが静かに泳いでいる姿に、時の流れを感じることができる。
フランスの画家・クロード・モネの名画『睡蓮』を思わせる構図が『モネの池』と呼ばれるゆえんだ。子どもの頃、実家にモネの『睡蓮』のコピー品が飾ってあったので何気なく拝めていたが、まぁ、ちょっと違うけど、この名もなき池を生で拝める方がよっぽど良い。
ググるとキツく色補正された画像ばかりだが、この空気感を含めて生で観ることに価値があると思う。
『名もなき池』は『根道神社(ねみちじんじゃ)』の敷地にある池で、ここは八百万の神が祀られている。根道大神(ねみちおおかみ)、伊弉冉命(いざなみのみこと)、大雷神(おおいかずちのかみ)、大山祇神(おおやまずみのかみ)、金山比古神(かなやまびこのかみ)。
八百万の神話巡りの行程には是非加えて欲しい。
時間があるうちに来られてほんとに良かった。
▶ 名もなき池(通称:モネの池)
住所:岐阜県関市板取448 MAP
URL:https://sekikanko.jp/spot_post/162
今回の旅の目的地の一つでもある『板取川温泉バーデェハウス』。
バーデェハウスは「Badehaus」というスペルで、つまりはドイツ語。意味は風呂屋さん。関市は刃物の産地で知られていて、ドイツのゾーリンゲンやイギリスのシェフィールドと並んで「世界三大刃物産地」の一つと言われている。建造物もヨーロッパ地方の雰囲気もあり、きっとそういったコンセプトで名付けたんだろうと思う。※あくまで推測です。
板取川温泉の泉質は、pH8.5のアルカリ温泉。皮脂の汚れや油分を落とすクレンジング効果があり、入浴後は肌が絹のようにスベスベになるらしい。日本三大名泉、下呂温泉とよく似た泉質とのこと。
お食事処も郷土料理が楽しめる内容で、温泉上がりには是非食事したいところ。
そしてここは日帰り温泉だけど、なんといってもRVパークが備わっているところがGOOD! たき火(焚き火台使用前提)もBBQもOKで、車で旅してお風呂入って車中泊、そして朝からゆっくりお風呂に浸かってのんびりチルするのがおすすめ。
RVパークに関する詳しい情報はお問い合わせください。
▶ 板取川温泉バーデェハウス
住所:〒501-2901 岐阜県関市板取4175-9 MAP
URL:https://itadorigawa-onsen.com/
▶ 本編はこちら
自然の中で癒しのひと時。
森林浴と露天風呂が堪能できる温泉施設
ドーナツが食べたいと、ふと「板取川 ドーナツ」で検索してヒットしたのがココ。『板取川温泉バーデェハウス』の支配人からおすすめされたのもあり、いざ『夢ふうせん』へ。
一番人気のじゃがいもドーナツセット。ドーナツはカリカリでふわふわで、噛むと素材の風味が広がり、奥からじんわりと甘味を感じる。つまりとても美味しいドーナツってこと。これくせになるかも。かりんミルクは自家製かりんシロップと牛乳のシンプルな組み合わせだが、このシロップが最高においしい。ドーナツとかりんミルクの相性は抜群。
『夢ふうせん』の作り手・野村さんにもインタビューしているので、本編をご覧ください。
▶ ドーナツ&カフェ 夢ふうせん
住所:岐阜県関市板取4012-1 MAP
URL:http://www.yumefuusen.com
instagram:@jyagaimo_donut
▶ 本編はこちら
安心して食べられる手作りの味。
地元食材を取り入れたドーナツ屋さん。
株杉というキーワードに惹きつけられ、車を停めて少し森を散策。
空気が澄んでいてとても気持ちが良い。
蕪山(かぶらやま)のふもとに群生している推定樹齢400〜500年と言われる杉。朽ちゆく古木を苗床として、一本の幹から新たな芽が出て枝分かれしているその姿は圧巻。
幻想的な杉林景色に包まれ、大地の生命力を感じることができる。散策しているとどこか違う世界に迷い込んだかのような感覚で、ジブリの何かでも出てきそうな雰囲気だ。
こんな秘境に来られたことに感謝。シャッター切りすぎてチームに置いてかれ、結局散策路は一周出来なかったが大満足。
▶ 株杉の森
住所:〒501-2901 岐阜県関市板取2340-5 MAP
URL:https://sekikanko.jp/
「刃物のまち」で知られる関市。その町で工業用の刃物を作っているメーカーが包丁の可能性に挑戦していると耳にした。その名も『KISEKI:』。
この名前には様々な想いが込められている。
「奇跡」の包丁。仲間たちとの挑戦の「軌跡」。「輝関(輝け、関)」。
「=(イコール)」の意味をもつ「:(コロン)」は、ユーザーにとって『KISEKI:』がどんな存在になれているのか、常に問いかけ続けるエンジニアたちの覚悟だ。
たったこれだけの情報でも興味はそそられる。特に私が興味をもった点としては、刃物として美しいことは勿論、地元の広葉樹を柄として採用していること。それに何と言ってもクリエイティブを含めたブランディング力だ。クラウドファンディングでも4,000万円以上を集め、僅か5日間で完売。ブランドマネージャーも『マーケター・オブ・ザ・イヤー2023【地方編】』の大賞を受賞、『GOOD DESIGN AWARD2023』にも選ばれ、正直非の打ち所が無い。いつかクリエイティブディレクターさんも取材したい。
それと、一般の方も『KISEKI:』の製造工程を見学することができるので、是非。子供も大人も企業の研修でも幅広く楽しめるはずだ。
個人的な想いが沢山詰まった取材なので是非『KISEKI:』をみなさんにも使って欲しいと思う。詳しくは本編や『KISEKI:』サイトをご覧ください。そして近日、OMUSUbeeでも販売する予定なので乞うご期待。
▶ KISEKI:(福田刃物工業)
住所:岐阜県関市小屋名353 MAP
URL:https://kiseki-products.jp/
KISEKI:ツアー:https://airrsv.net/kiseki-tour/calendar
▶ 本編はこちら
刃物のまち関市から世界へ。
日本初、超硬合金製の包丁『KISEKI:』の物語
旅の疲れを癒やすのはやっぱり食事。
今回伺ったのは岐阜県関市のローカルフードが堪能できる『やまなみ』さん。
関から揚げ、鶏ちゃん、鰻の白焼き、しし肉の朴葉焼き、くるみ鍋など、どれも舌鼓が打ちまくられる地元ならではの料理たち。思い返すだけでまた行きたくなる……。
関市で食事に迷ったらここがおすすめ。
▶ 酒肆魚処 やまなみ
住所:岐阜県関市西本郷通4-6-16 MAP
※営業時間、定休日などはお問い合わせください。
電話番号:0575-22-2140
▶ 本編はこちら
関名物を堪能できる老舗の『酒肆魚処 やまなみ』(岐阜県関市)
関市でもまだまだ一部にしか触れることができていないが、岐阜にはまだまだ沢山の魅力が詰まっていると改めて実感した旅だった。白川郷に郡上八幡城、大滝鍾乳洞、飛騨高山の街並などなど、あげればキリが無いくらい。そして戦国武将達の数多くのドラマが点在する地域でもあり、聖地巡りと行きたいところ。
次にまた岐阜に行くのが楽しみだ。
Credit
Photo_Yuki Araoka
Edit & Text_Yuki Araoka
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