2025.12.26
西の離島・淡路島にて、明治34年から4代に渡り続く『井上商店』。125年も続く老舗でありながら、常に新しい勝負球の開発に挑み続ける皆さんの想いに迫ります。
目次

続いてお話は、『井上商店』の真骨頂ともいえる主役商品、〈わかめ麺〉へ。聞けば3代に渡り60年もの時間を要して完成したという肝いりの商品ですが、中でも島田さんが強調するのは、わかめの入れ方です。
「うちでは、粉末わかめは使いません。練り水も使わない。塩蔵わかめを完全にペースト化して、麺に練り込むんです。そこが一番の肝の部分で、おそらく、世界でもうちでしかできない企業秘密。だから工場の中も基本的には見せない。テレビ取材でも見せるのは処理の一部だけで、肝のところは完全にシークレットです」。

そんな門外不出の技術で作られた〈わかめ麺〉を、実際に調理して器に盛るとこんな感じ。ご覧のとおり、見た目からしてわかめ色。これで着色料も不使用というから驚きです。ひと皿で主役を張れる存在感は、食卓に出した瞬間のインパクトも抜群。鳴門海峡産わかめによる豊かな風味と唯一無二の食感も、もちろん絶品です。

そしてそのわかめ色の逸品をフレッシュな状態で持ち帰れるのがこちらの〈冷凍わかめ麺〉。生麺の美味しさをそのままパッケージングした冷凍技術は、まさに『井上商店』ならでは。
同社〈わかめ麺〉シリーズでも最もスタンダードな商品ということなので、とにかくはじめはシンプルに楽しむのが正解です。

お土産用には、持ち運びやすい乾麺タイプも人気。ちなみに乾麺バージョンは、スタンダードな“細うどん程度”の太さと、より軽やかな“ひやむぎ程度”の太さの2バリエーションがご用意あり。

「うちは基本的に麺屋なわけですが、やっぱり競業他社も多いから、なるべく尖った商品で勝負したい。だから目指すところでいうと、他社にないものを作ろうということが、常にベースとなっています。
それはもちろんアイスも同じ。ご当地化できている商品が少ない飲食店の業務用デザートの中で、淡路島を全面に打ち出すのは面白いかな、って。
なのでこれからも、世間にあまり出てないものにチャレンジしていきたいですね」。
125年も続く老舗でありながら、常に新しい勝負球の開発に挑み続ける。そのスタンスが〈淡路島の恵アイス〉や〈わかめ麺〉などのヒット商品を生み出してきた理由であり、今も『井上商店』が島内外から支持される根っこ。次はどんな“尖り”が出てくるのか。読者のみなさんもご注目ください。


今回ご紹介した〈淡路島の恵アイス〉と〈冷凍わかめ麺〉、お求めは是非HESTA LIFE storeから。125年にも及ぶ長い歴史と、4代にわたる飽くなきチャレンジ精神が生み出した淡路島の“尖り”を、みなさんのご自宅の冷凍庫へ。
淡路島以外では滅多に手に入らない貴重なご当地アイスと、門外不出の磯の香りをご賞味ください。
▼記事前編


井上商店
住所:兵庫県南あわじ市広田広田577-1 MAP
URL:https://mikke-awajishima.com/
Credit
Photo_Taijun Hiramoto
Edit & Text_Satoshi Yamamoto,Ryo Sato
▼関連記事