No alt
TRAVEL 旅行

2025.10.22

箱根の自然に包まれて。世界的フラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンが描くアートガーデンへ

強羅と仙石原を結ぶ山あいの道沿いに、ひっそりと居を構えるモダンな庭園、『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』。花を箱に詰めるというシンプルながらも革新的な発想で世界中の人々を魅了してきたフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマン氏が手がけるこのアートと自然が調和するグッドスポットを、HESTA LIFE編集チームが訪問。アートと自然が共存する庭の魅力を、秋のハロウィンシーズンとともに探ってきました。

強羅の森に咲く、ニコライ・バーグマンの世界を歩く

四半世紀以上に渡り日本を拠点に活動する、デンマーク生まれのフラワーアーティスト、ニコライ・バーグマンさん。自身の原点であるスカンジナビアスタイルと、日本でのキャリアで育まれた繊細な感性や職人技をブレンドしたクリエイティブで世界的な評価を得る、いまもっとも著名なフラワーアーティストのひとりです。ここはそんなニコライさんの想いと創造性が詰まった特別な場所。箱根の自然と独自のフラワーデザインが融合するその美しさは、庭園入口からご覧のとおり。HESTA大倉の広報担当・白石さんと、HESTA LIFEデザイナー・サラちゃんも、期待に胸を踊らせながら足取り軽く園内へ。

園内MAPはこんな感じ。約8000坪という広大な敷地には、ところどころにガラス張りのパビリオンが点在し、カフェやショップスペースも併設。自然の地形を生かした散策路を進むと、季節ごとに表情を変える花々やアートが迎えてくれます。訪れたこの日は、1年でも人気のハロウィンシーズン仕様(2025年は11月4日まで!)。箱根の秋を象徴するススキで彩られたエントランスゲートをくぐれば、そこはまるで森の中のアートギャラリーのよう。カボチャや秋の花々、草木が並ぶ光景に、2人ともカメラが手放せません。

ハロウィン色に染められた秋のアートガーデンを散策

秋の花々が飾られるウェルカムパビリオンで撮影タイム

そんな見どころだらけの園内で、まず最初に来場者の足を止めるのがこちらの〈ウェルカムパビリオン〉。秋らしく彩られた素敵なフラワーアートが並び、思わずシャッターを切りたくなる空間です。柔らかな光を受ける作品たちが、森の中のグラスハウスをより温かく演出。デザイナー・サラちゃんも、シャッターを切る指が止まりません。

トータル500個以上のカボチャたちがお出迎え

続いてこちらは園内中央の〈マーケットプレイス〉。頭上のパーゴラには無数のカボチャが吊るされ、まさにハロウィンムード一色。このシーズンは園内のあちこちに500個以上のカボチャが飾られているそうですが、特にそのコンセプトが強く感じられるアイコニックなスペースに。季節ごとにテーマを変えてディスプレイを入れ替える『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』の中でも1番人気だというハロウィンシーズンの魅力を、五感でフルに楽しめること請け合いです。

大自然と陽だまりの中でピクニックタイム

併設のカフェ〈ノム 箱根〉では、ピクニックバスケットにフードやドリンクを入れて、 園内の好きな場所で食べられるテイクアウトサービスも提供中。サンドイッチとコーヒーとともに、大自然へと進みます。バスケットを手にした女子2人は、〈ノム 箱根〉近くにある〈カフェパビリオン〉へ。木漏れ日の下でいただくランチは、思わず「気持ちいい〜!」と声が出る心地よさ。

ニコライ・バーグマンが語る。自然と生きるアートとは

偶然の出会いから始まった、箱根の森での庭づくり

と、ここで、別案件での撮影に対応していたニコライ・バーグマンさんご本人が合流。ガチガチのスケジュールの合間を縫って、HESTA LIFEチームのために時間をつくってくれました。
「東京での生活は刺激的だけど、同時にとても忙しい。だからこそ、自然とゆっくり向き合える時間がほしかったんです」。そう振り返るニコライさんは当初、アトリエを構えるための小さな土地を探していたそう。そうして軽井沢や都心近郊を巡る中、偶然目にした“FOR SALE”の英語看板に惹かれて立ち寄ったのが、この箱根の山あい。
「最初にここを訪れたとき、“この自然の中に身を置きたい”と直感しました。土地のオーナーさんも、この豊かな自然を活かしてくれる人間に売りたいと考えていたそうなので、これは運命だな、と。そこから1年をかけて舗装や整地を行っていく中で少しずつ構想が膨らみ、自然と“庭をつくろう”という発想に変わっていき、ようやくオープンしたのが構想から8年後の2022年。随分と長い年月がかかりましたが、この場所にはそれだけの価値があると感じています。なぜなら、箱根の自然は本当に美しい。ここでは、植物そのものがアートです。花って、短い命だからこそ美しいんですよ。だからボクの作品はいつも、次の花を、次の季節を楽しみにしながら作っています。そういった移ろいゆく自然の美しさを、風や光の変化も含めて、丸ごと感じてもらえると嬉しいですね」。

ゆるやかな土地と生きている庭園でリフレッシュ

「週末はできるだけここに来て、庭を歩いたり、スタッフと話したりしています。東京ではどうしても時間に追われてしまうけれど、ここでは心がリセットされるんです」。そう語るニコライさんは、今でもほぼ毎週のように箱根を訪れ、庭の手入れや植物の成長を見守っているそう。
「この庭は、常に植物を入れ替えたり鉢植えを動かしたりして、同じシーズンの中でも、いつも少しずつ変化しているんです。そうやって手をかけながら育てていると、ここの庭は生きているんだと実感します。そして自分自身もまた、その自然の流れの中にいるような感覚が得られるんですよね」。

また滞在中は、周辺のレストランやブルワリー、美術館などに足を運び、自然・アート・クラフトが共存する箱根の街をゆっくり楽しんでいるというニコライさん。その魅力をこう語ってくれました。
「箱根って、本当に人も自然も優しい。東京ではどうしてもスピードや効率を意識してしまうけど、ここは時間の流れそのものが違うんです。みなさんにも、その感覚を味わってもらいたい。そしてこの庭を訪れるお客さまには、花や木々、鳥の声、風の音、すべてを五感で感じてもらいたい。箱根の自然に触れて、少しでも前向きなエネルギーをチャージしてもらえたら嬉しいです。このガーデンは、そんなリフレッシュの場所であってほしいんです」。

お土産は、小さなときめきが見つかるショップパビリオンで

庭をグルっとひと巡りしたあとは、スタート地点のすぐ脇に居を構える〈ショップパビリオン〉でお土産をチェック。スペース内には、観葉植物やガーデン雑貨のほか、ここでしか手に入らないオリジナルアイテムがずらり。中でも目を引いたのが、自然の風景にすっと馴染む陶器の一輪挿しと、ロゴ入りのトートバッグ。どちらも『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』の世界観をそのまま切り取ったようなデザインで、思わず手に取りたくなるかわいさです。

アートが息づく自然の中で特別なリフレッシュ体験を

ショップをあとにしガーデンを振り返ると、木々の間から差し込む柔らかな午後の光にまたうっとり。どこを切り取っても絵になるこの場所には、ニコライさんが描く“自然と人とアートの共存”という想いがしっかりと息づいています。

花や木々、鳥の声、風の音。そのすべてを五感で感じられる箱根強羅のアートガーデン、『ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ』。この世界的フラワーアーティストが手掛ける唯一無二の空間で、みなさんも前向きなエネルギーをチャージしてはいかがでしょう。

※本編掲載のハロウィンシーズンは2025年11月4日まで。以降の展示詳細は公式HPをご参照ください。



ニコライ バーグマン 箱根 ガーデンズ
住所:神奈川県足柄下郡箱根町強羅 1323-119 MAP
URL:https://hakonegardens.jp/


Credit
Photo_Shuhei Nomachi
Text & Edit_Satoshi Yamamoto


▼関連記事

SHARE

MORE

今週の

HESTA LIFE

アイテム

特集

FEATURE

MORE

MORE

© HESTA LIFE ALL RIGHTS RESERVED.