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TRAVEL 旅行

2024.05.21

神社の新しい在り方を提唱する
関東屈指のパワースポット

静岡県・熱海にある『來宮神社』は、古くから來宮大神と称されている、とても歴史の深い神社です。本殿横にある国の天然記念物にも指定された大楠の御神木は、全国でも屈指のパワースポットとして知られており、また近年では、境内にカフェやフォトスポットを設けるなど、参拝以外にも見どころがたくさん。俳優/モデル/映像クリエイターの望月柊成さんと、OMUSUbeeガールズふたりとともに、出仕の宮田さんご案内のもと、その魅力をお届けします。

まずは御本殿で参拝を!

最寄駅は、熱海駅の隣に位置する来宮駅。ここから徒歩5分ほどの場所に『來宮神社』があります。入り口には大きな赤い鳥居があり、くぐる前に軽く一礼してから御本殿へ。緑に囲まれた参道は、歩くだけで神聖な気持ちが高まります。また参道の中央は、「正中」という神様の通り道なので、なるべく端を歩きましょう。

参道を奥へと進み、階段を登ると御本殿。来福・縁起の神として古くから信仰されている『來宮神社』は、良縁招来・商売繁盛・身体強健の神である大己貴命(おおなもちのみこと)、武勇と決断の神である日本武尊(やまとたけるのみこと)、樹木と自然保護の神である五十猛命(いたけるのみこと)の3柱の神様が祀られています。
今から3000年以上前に、大己貴命が島根県からこの地にやってきたのがはじまりと言われており、その後、約2000年前に日本武尊が祀られ、約1300年前に五十猛命が祀られたとか。その長い歴史の中で、御本殿はこれまで2度焼失してしまいましたが、1958年に復興。塗り替えなどを繰り返し、現在の姿になっています。

伝統と革新が織りなす新しい神社の在り方

2010年からは、五十猛命鎮座1300年を祝う事業がスタート。掲げたのは、「観・囁き・暖・食・香」の5感を感じる境内作り。従来の枠に捉われない参集殿やカフェ、大楠のライトアップなどが新設され、参拝者だけでなく、多目的に神社を楽しむ人であふれています。
「実は神社という場所は、昔から憩いの場として、地域の人が集う所でもありました。そうした場所作りを今の形で表現し、時代に合わせた在り方を目指しています」と宮田さん。由緒正しき神社もまた、時代に合わせて柔軟に変化を受け入れることで、新しい発展へとつなげています。

一方で、古来から継承されてきた伝統的な部分も、しっかりと守り継承し続けています。「変えていくもの、変えないもの。そのふたつを上手く併せて伝えていければと思っております。神社神道とは、感謝の気持ちが支柱にあります。神様やご先祖さまへの気持ちを表していければ、神道の取り入れ方はさまざまでいいのではと。それが例えば、可愛いお守りやカフェメニューでも。むしろ、今の人に喜んでもらえるカタチに変えていくことが、自然の流れだと考えています」。
こうして生まれた新しい神社のデザインは大きな話題を呼び、全国から多くの人が訪れています。

御本殿では、「猪の目(いのめ)」と呼ばれるハートマークが見れるのも楽しみのひとつです。OMUSUbeeガールズも発見したときは、思わずハイテンションに。
「魔除けや招福の意味が込められた縁起の良い文様となっています。落ち葉で描いたものから、御本殿の装飾に隠れたものまで。SNS映えもすると思いますので、ぜひ境内を散策しながらハートマークを探してみてください」。

願いが叶う!? 樹齢2100年以上の大楠

御本殿を参拝後に、ぜひ見ておきたい境内の奥にある御神木、大楠。おとぎ話に出てきそうな緑で覆われた小路を通って行くと、目前に大きな楠の姿が。高さ26m、幹周り23.6mといった規格外のサイズに圧倒されます。その樹齢は、なんと2100年以上。「不老長寿」「無病息災」の象徴とされており、大楠を一周すると寿命が1年延びると言われています。また、願いごとを心に秘めながら一周すると願いが叶うという伝説も。夜にはライトアップが行われ、昼とはまた違う幻想的な雰囲気も楽しめます。

ほかにも、大楠をさまざまな角度から楽しめるスポットも人気です。座って眺めたり、背もたれベンチを活用したり。近頃では、大楠をスマホなどの待ち受けにすることで、運気やご利益がアップするとも言われており、風景を楽しみながら、ぜひ大楠のベストショットをおさめてみましょう。

神様が食べられたという神饌をカフェメニューで

境内の中に、モダンなカフェがあるのも來宮神社ならではの試みです。カフェは全部で4つ。特にこちらの『五色の杜』では、自然に囲まれた空間で、心落ち着くひとときが過ごせます。またメニューには今らしいソフトクリームなどを用意しながらも、使用する食材には、神様が食べられたとされる神饌を用いているそう。
「來宮神社の御祭神が熱海にお着きになった際、麦こがしをお供えしたところ、御祭神が大変喜ばれたという古記があります。そうした神様にお供えする神饌を、現代の方々も食べやすいカタチで提供し、味わいと感謝の気持ちを楽しく感じていただけると嬉しいですね」と宮田さんは教えてくれました。いただいたのは、いちばん人気の麦こがし入りのソフトクリーム。ほんのりと香ばしく、どこか懐かしい味わいに、お三方も笑みでいっぱい。

御本殿近くのカフェ『茶寮 報鼓』では、食事だけでなく、持ち帰り用のスイーツや雑貨の販売もあり。とりわけ大楠をイメージしたオリジナルアロマは、望月さんも大楠の情景を思い出すと太鼓判。宮田さんから教えていただいた数々の神社のストーリーを聞くことで、より楽しい散策が出来たと3人も大満足し、ここでレポートは終了です。

何千年も前から続く、奇跡とも言える風景や伝統が残る『來宮神社』。それらを守りながらも、ライトアップやカフェなどを取り入れることで、現代に見合った神社の在り方を届けています。そうした革新を起こすことで、伝統もまた紡がれていくはず。『來宮神社』が提唱する、新しい神社の在り方を、ぜひ体感してみてください。


來宮神社
住所:静岡県熱海市西山町43-1 MAP
URL:https://kinomiya.or.jp/


Credit
Photo_Taijun Hiramoto
Text_Takuya Kurosawa
Edit_Satoshi Yamamoto


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