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2024.01.16

代官山の名店が大阪に!『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』開店記念 シェフ×シェフのクロストーク

渋谷区代官山のシンボルとして、1997年から続く老舗イタリアンカフェ、『カフェ・ミケランジェロ』。その国内初の姉妹店『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』が、大阪は難波の中心地にグランドオープン! これからの関西地方のカフェカルチャーを牽引する存在として飲食業界でも高く注目される、そんな話題のスポットにいち早く潜入。代官山と大阪、それぞれのクオリティを担う両店のシェフからお話をうかがい、その見どころを調査してきました。

難波の国際的高級ホテルに本格イタリアンカフェが来た!

天下の台所である大阪の中でも、その中心地として栄えるエリア、難波。そんな西の巨大キャピタルタウンに、2023年12月、華々しくグランドオープンを飾ったイタリアンカフェレストラン『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』。母体となる本店は、グルメ好きやカフェ好きには説明不要な代官山の超有名店、『カフェ・ミケランジェロ』。
さらにその場所は、バンコクやプーケット、モルディブなど、東南アジアを中心に高級ホテルを展開する『センタラ ホテルズ&リゾーツ』の日本初上陸ホテル『センタラグランドホテル大阪』の1階スペースという異色の立地。
浪速魂と国際色が入り交じるこの場所で、果たして、どんなカフェ事業が展開されるのか。その鍵を握る2人のキーマンにお話を聞いてきました。

リストランテASO/カフェ・ミケランジェロ
総料理長 髙階 琢さん

東証1部にも上場する国内本格レストラン企業『ひらまつ』にて、イタリアングループを統括。1991年の入社から現在まで、西麻布『ヴィノッキオ (閉店)』、代官山『リストランテASO/カフェ・ミケランジェロ』など、同社のイタリアン事業を支え続け、日本のイタリア料理発展に貢献してきた凄腕料理人。秋田県出身。

アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ
シェフ 南川雅紀さん

約25年前、バーテンダーとして働いていた職場の先輩から教えられ、イタリア料理に出会う。以降さまざまな企業にて、シェフ、メニュー監修、レストランマネージメントなど、多方面からイタリア料理に携わる。一時期はプロレーサーとしても活動していたという異色のキャリアの持ち主。三重県出身。

12月某日。まだオープンして間もない『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』に急行した取材チーム。代官山本店と同じグリーンのイメージカラーで彩られた店内には、ヨーロッパの街角にある街灯のような間接照明や、カジュアルだけど洗練された小粋な調度品など、『カフェ・ミケランジェロ』の世界観を踏襲したしつらえがそこかしこに。特に窓際の席は、まるでヨーロッパのオープンテラスカフェを思わせる心地よさ。
そもそもなんですが髙階さん、 『カフェ・ミケランジェロ』とはどういったお店なんですか?

伝道者と継承者。2人のシェフが言葉を交える

髙階さん「まず『ひらまつ』には、社全体として、ヨーロッパの食文化を広めたい、という想いがあります。そのためには、いわゆる高級レストランだけでは事足りず、もっと大衆的な部分もカバーする必要があり、その重要なひとつであるカフェ文化を賄う店舗として、1997年に『カフェ・ミケランジェロ』はオープンしました。併設される『リストランテASO』では、より本格的なトップレイヤーとしてのイタリア料理を提供する。
この2つの店舗でトータル的にイタリアの食文化を表現する中で、そのボトムレイヤーを担っているのが『カフェ・ミケランジェロ』というわけです。
そのためメニューも難解な創作系などではなく、例えばボロネーゼだったりカプレーゼだったり、聞けば誰もがピンとくる大衆的なイタリア料理を、きちんと本場の伝統に則ってご提供しています。定番だけど本格的なイタリア料理が、いつでも安心して食べられる。そんなお店ですね」。

なるほど、だからオープンから27年も変わることなく、代官山のシンボルとして、街行く人々に愛され続けているわけですね。では大阪店としてオープンした『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』だけの独自性とは?

南川さん「ここは少しニュアンスが難しいのですが、今回私たちがオープンさせた『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』は、フランチャイズ契約ではなく、あくまでライセンス契約。だからこそ、本店である『カフェ・ミケランジェロ』の基本テーマやコンセプトはしっかりと踏襲しながらも、この立地ならではの特性を加味しながら、自由性を残した展開となっています。

中でも特に象徴的なのが〈ピンサ・ロマーナ〉。小麦粉だけでなく大豆粉や米粉も使用し、従来のピッツァをよりヘルシーに進化させた、イタリア本国でもまだ新しい料理です。代官山本店でもすでに展開しているメニューではありますが、この〈ピンサ・ロマーナ〉を看板商品のひとつとして、代官山本店にはない大阪店オリジナルメニューをご提供しています」。

ピッツァのヘルシー進化系、ピンサとは?

ピッツァではなく、ピンサ? 聞き馴染みのないメニューに困惑するスタッフに、「食べてみればわかりますよ」と南川さん。見た目は従来のピッツァと大差ありませんが、じゃあ早速、といただいていみると、これが驚くほど軽いっ!

南川さん「ですよね(笑)。ボクも初めて食べたときは驚きました。当店のスタッフの中でも、圧倒的な一番人気です。特にここ『センタラグランドホテル大阪』は海外のお客様も多いですし、海外の方はアレルギーに敏感な方もとても多い。そういった方々にも自信を持っておすすめできるメニューになっています」。

ちなみにご用意いただいたこちらの1枚は、〈ピンサ生ハム&ルッコラ〉と〈ピンサビーガン〉のハーフ&ハーフ。その名の通り向かって右半分の〈ピンサビーガン〉は、大豆製マヨネーズやベジタブルソースなどを使用した、動物性食品不使用の完全ビーガン仕様。様々な宗教の方々の食文化に配慮した、代官山本店では提供していないここだけのオリジナルメニューです。

とはいえもちろん、代官山本店の味もしっかり継承している『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』。特にこちらの〈スパゲッティ ボロネーゼ〉は、本店とまったく同じレシピで作られています。

髙階さん「実際に南川さんには、代官山のお店で数日間働いてもらい、私たちが普段どのように仕込みを行っているのか、しっかりと体験してもらいました。そうやって『カフェ・ミケランジェロ』の方向性を共有できているので、ある程度の自由性を持ってメニューを作ってもらって問題ないと思ってはいますが、こちらの〈スパゲッティ ボロネーゼ〉に関しては、本店とまったく同じクラシックなレシピで提供してもらっています。
やっぱり、東京でも大阪でも変わらない、安定したメニューっていうのは必要ですからね。それもこれも、南川さんの腕が確かだからこそできる展開です」。

他にも、代官山本店と同じレシピで提供されるメニューがあります。それがこちらの、〈サラダ ミケランジェロ〉や〈ミケランジェロ プリン〉、〈ティラミス〉など。
代官山の『カフェ・ミケランジェロ』ファンが大阪に来た際も、本店と変わりなく、安心して利用できるラインナップに。

2人が語るこれからのアルベルゴ カフェ・ミケランジェロ

最後にお2人は、『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』の今後を見据えて、こう話してくれました。

髙階さん「先ほども申し上げましたが、南川さんの力量に疑いはありません。ご自身の中でしっかりとイタリア料理を消化されているし、その上で私たちの想いやコンセプトも共有できているので、過度に型にハメる必要はないと思っています。代官山と大阪、これからますますリレーションシップを図りながら、私たちが築き上げてきた本場イタリアのカフェ文化を、南川さんならではのやり方で発信していってもらいたいですね」。

南川さん「いや本当に恐れ多いですが……(笑)。いまのお言葉を信じて、自分なりの『カフェ・ミケランジェロ』を表現していきたいと思います。個人的には、なるべく添加物を使わず、素材本来の味を活かしたオーガニックなメニューの開発にも注力していきたいですね。

それともうひとつ。代官山本店で数日間働かせてもらったときに一番感じたことなんですが、どんなに忙しくても、スタッフの方々がみんな笑顔だったんですよ。料理の現場ってピリピリしたムードになることも少なくないんですが、それが全然ないんです。疑問に思い何人かに聞いてみたんですが、みなさん本当に髙階さんのことをリスペクトなさってるんですよね。
そういったチームマネージャーとしての手腕もどんどん見習って、ときには髙階さんご本人にも直接相談させていただきながら、表も裏も、『カフェ・ミケランジェロ』の名に恥じないお店作りをしていきたいと思っています」。

常に新たなトレンドを生み出し続ける代官山という土地で、オープンから27年もの長きに渡り、常に街のランドマークとして愛され続ける『カフェ・ミケランジェロ』。

そしてその伝統を受け継ぎつつも、大阪の中心地にそびえる国際的高級ホテルの併設レストランとして独自の道を歩み始めた『アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ』。
2024年春頃からはモーニングタイムも展開するとのことなので、大阪に訪れた際には時間を問わず、思い立ったその時に足を運んでみてはいかがでしょうか。


アルベルゴ カフェ・ミケランジェロ
住所:大阪府大阪市浪速区難波中2-11-50
センタラグランドホテル大阪 1F MAP
URL:https://albergocafe-m.com/



Credit
Photo_Yuki Araoka
Text & Edit_Satoshi Yamamoto


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