2025.11.18
神戸駅から、車でわずか30分ちょっと。関西都市圏からもっとも近いリゾートアイランドとして親しまれる淡路島。その島内の北端で、大阪湾に面して佇むホテル『ザ グラン リゾート エレガンテ淡路島』。今回は、そんな淡路島のリゾートホテルを舞台にしたHESTA LIFEスタッフ2人の“ごほうび旅”の模様をレポート。いつもより少しエモい写真多めでお届けしますので、そこも含めてお楽しみください。
目次

白を基調とした外観が青空に映える『ザ グラン リゾート エレガンテ淡路島』。大阪湾に面する立地を活かした全室パノラマビューは、まさにアイランドリゾート。多くの宿泊施設が軒を連ねる淡路島の中でも、北部を代表するホテルのひとつです。館内にはホテルとしての基本施設はもちろん、国内でも貴重な屋内最速モータースポーツ、スロットカーサーキットもあり。その辺りは以前の企画でもご紹介しているので、お時間あればご一読を。
旅の当日。別途取材などを終え、撮影チームがホテルに到着したのは夕暮れ時。海沿いの空が、ほんのりオレンジ色に染まり始めたころ。ホテルの前にある石垣に腰を下ろし、やわらかな海風にあたりながら黄昏時に黄昏れる2人は、美しいマジックアワーの絶景にしばし沈黙。ちょっと肌寒い風の中に、ごほうび旅のスイッチがゆっくりと入っていくのを感じる瞬間です。

チェックインをすませた後の1階ロビーで。引き続き、暮れゆく空とゆるやかな海のグラデーションに見惚れる横顔を、ガラス越しに外からパシャリ。
前述どおり、お部屋はすべてオーシャンビュー。眼の前に広がるのは、巨大なタンカー船なども行き交う大阪湾。遥か彼方にうっすら見える本州の影に想いを馳せます。
各自お部屋でひと息ついたら、待ってましたの夕食タイム。出迎えてくれたのは、冬の『ザ グラン リゾート エレガンテ淡路島』を象徴する豪華メニュー、〈三年とらふぐ極み御膳〉。〈てっさ〉に〈てっちり〉、〈フグの唐揚げ〉と、フグ・フグ・フグのオンパレードに、女子2人も思わずにんまり。まずは〈ヒレ酒〉で乾杯し、ごほうび夕食の始まりです。ここからはそんな贅沢メニューのディテールを、本ホテルの料理長・亀井さんのコメントともに掘り下げます。

料理長・亀井 謙太郎さん
淡路島生まれ淡路島育ち。島内や大阪市内など、いくつかの現場で腕を磨いた後、2019年より同ホテルの調理場に。地元の味を知り尽くした目利きで、旬の食材をもっともおいしいカタチに仕立てる、和食ひと筋26年のベテラン料理人。
まずはなんといっても、淡い透け感が美しいフグのお刺し身、すなわち〈てっさ〉から。
「うちで使っているフグは、普通は2年で出荷するところをもう1年プラスで育てた、“三年とらふぐ”という淡路島のブランド品。身も大きく取れるから食べごたえもあって、引き締まった身質に旨味がより凝縮されたお味は、普通のフグとは段違いです。うちの〈てっさ〉は、そんな“三年とらふぐ”を1日寝かせて、さらに旨味を回してから提供しています。 “三年とらふぐ”のおいしさがストレートに味わえる、ぜひ召し上がっていただきたい逸品です」。
毎年大人気の〈三年とらふぐ極み御膳〉ですが、今年は新たな品にもチャレンジしたという亀井さん。それが〈河豚皮ひろうす含め煮〉。関東でいうところの“がんもどき”にフグの旨味を落とし込んだ力作です。
「フグの皮や身のアラの部分をほぐして豆腐とすり身を合わせ、そこに出汁を含ませ、“ひろうす”状にして揚げてから煮含めています。常連さまにも楽しんでいただけるよう、新しい挑戦として取り入れたひと品です。やはり料理人としては、常に新鮮な驚きを届けたいですからね」。
続いては、冬の定番〈てっちり〉へ。淡路島近海で育った“三年とらふぐ”の身を惜しみなく使った鍋は、シンプルながら深みのある味わい。
「定番の〈てっちり〉は、もう余計なことはせずシンプルに。フグならではの淡泊で上品な旨味に野菜の出汁が合わさった、間違いのないひと品です」。
身はふっくら、皮はぷるぷる。鍋全体がフグの旨味で満たされたお鍋をハフハフしたら、最後はお約束の雑炊で締め。鍋の旨味をそのまま吸わせたご飯に卵を落とせば、フグの風味がふわりと立ち上がる至福の1杯に。大満足の冬のごちそうフルコースとなりました。
たっぷりとフグを味わったあとは、9F最上階のバーラウンジへ。まずはブルーキュラソーとジンを合わせた、バーテンダー西條さんのオリジナルカクテル〈淡路アイランド〉で乾杯。鮮やかなブルーの彩りが、女子2人の夜を華やかに彩ります。
グラスを重ねながら、ぽつりぽつりと始まるガールズトーク。旅のこと、仕事のこと、他愛もない日常のこと。「こういう時間、たまにはいいよね」。そんな言葉に、思わずうなずく穏やかな夜。淡路島特産の玉ねぎ焼酎などもいただきながら、しっぽり深まる夜を楽しみます。

翌朝5時半。まだ薄暗い空の下、2人が向かったのはホテルからほど近い砂浜、浦県民ビーチ。お目当ては、海から登る日の出カット。眠い目をこすりつつ、冷たい潮風を浴びながらその時を待ちます。
やがて水平線の向こうから、オレンジ色の光がじわり。空も海もゆっくりと色づいて、淡路の朝がはじまっていく瞬間です。普段の生活ではなかなか見ることのない感動的な風景を、それぞれの目とスマホに焼き付けます。

朝日を見届けたあとは、そのままホテルに戻って朝食へ。レストランの大きな窓からは、柔らかな光に包まれた大阪湾が一望。ビュッフェ台には、洋食派にも和食派にもうれしいメニューがずらり。焼き魚や煮物などの和惣菜に、クロワッサンやソーセージ、フルーツまで勢ぞろい。中でも人気なのは、その時々の旬の海鮮を自由に盛り付けられる〈海鮮のっけ丼〉。色とりどりの具材を選んで自分好みの海鮮丼が楽しめる、『ザ グラン リゾート エレガンテ淡路島』を象徴するメニューです。
爽やかな光に包まれながら、和食も洋食も、好きなものを好きに味わう朝の時間。その特別で贅沢な瞬間を噛みしめる表情からも、満足度が伝わります。そんな旅の締めくくりにふさわしい、穏やかな朝のワンシーン。明日からまた始まる現実の日々に向けて、たっぷりと“ごほうび”をチャージできたのでは。

チェックアウト前のロビーで、最後に記念のワンショット。思い返せば、到着時のマジックアワーから始まって、フグづくしの夕食、夜のバータイム、そして朝の海辺と朝食ビュッフェ。笑って、食べて、癒されて。そんな淡路島での“ごほうび旅”も、いよいよお開き。心もお腹も満たされた2人は、静かに日常へと戻っていくのでした。

ザ グラン リゾート エレガンテ淡路島
住所:兵庫県淡路市大磯9-3 MAP
URL:https://okura-club-hotels.com/awajishima/
Credit
Photo_Taijun Hiramoto
Text & Edit_Satoshi Yamamoto
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