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FOOD 食事

2025.08.22

信楽焼・丸十製陶の新作〈utsuroi〉 人気シリーズ〈信楽四季彩陶〉に続く新たな挑戦 

これまでも幾度となくHESTA LIFEとのコラボレーションを行ってきた、滋賀県は信楽焼の窯元『丸十製陶』。そんな蜜月のコラボシリーズから、まったく新たなニューラインナップが発売されるとのことで、現地最終打ち合わせにメディア撮影班も同行。果たしてその出来栄えは??

utsuroi - うつろい 時の移ろいを愉しむ新しい信楽焼のうつわ
utsuroi – うつろい 時の移ろいを愉しむ新しい信楽焼のうつわ

信楽焼の窯元『丸十製陶』の現場を2年ぶりに再訪

以前に本メディアでこちらを訪れてから、早いもので2年弱。その間、恵比寿を拠点とする人気キッチンセレクトショップ『HARVEST』も名を連ねた3社コラボ〈信楽四季彩陶〉始め、数多くのヒット商品を共に打ち出してきた『丸十製陶』さん。「お久しぶりです!」と意気揚々やってきたHESTA LIFE storeのMD担当アミちゃんとメディア制作スタッフを満面の笑みで迎えてくれたのは、同窯元の商品企画部長・山野さん。毎度とってもお世話になっている、焼き物と芸術とバイクを愛する匠です。今回も貴重な製陶現場を見学させていただきつつ、近況を報告し合います。

貴重な工場見学で〈信楽四季彩陶〉誕生の瞬間に遭遇

現地集合となっていた『HARVEST』坂手さんも加わり、職人のみなさんが黙々と作陶に没頭する工場を見て回っていると、何やら見慣れたお皿たちが。「あ、そうそう、少し前にちょうど焼き上がってきたんですよ」と山野さんが指差すその先には、〈信楽四季彩陶〉の第8シーズン、〈夏至〉の器たちが。見渡せば他にも制作途中の3社コラボアイテムに出会えたりして、大切な我が子たちが誕生するシーンに立ち会えたようで、なんだか感動。

新シリーズ〈utsuroi(移ろい)〉に込められた想い

偶然と直感に導かれた7色の器たち

ひと通り工場を見学した後、敷地内のギャラリースペースへと移動して打ち合わせ開始。テーブルの上には、今回の新シリーズのサンプルがずらり。
「〈信楽四季彩陶〉が“和”のテイストだったので、今回は“洋”の方向でいきたいと坂手さんから聞いた時に、すぐにピンと来ました。ちょうどこのグリーン(写真2.3枚め)の器が手元にあって、絶対これやろ!って。でも実はこれ、失敗から生まれた色なんですよ。っていうのも、その時、HESTAさんでも取り扱ってもらっているガラス釉薬シリーズの〈クレイズ〉を作っていたんですが、社員が間違って、ベースに黄色の化粧顔料をかけてあった器の上から青のガラス釉薬をかけちゃったんです。それをそのまま窯に入れて焼き上がってきたのがこれ。もちろん失敗ではあるんですが、とにかく色がキレイだったから、自分の中でストックしておいたんです」と山野さん。
そんな山野さんの直感通り、アミちゃんも坂手さんも、その美しすぎる色味にひと目惚れ。鮮やかでありながらも奥行きのある色合いは、確かに洋風ではあるものの、明らかに他のそれとは大違いです。山野さんは続けます。
「さっきも言ったけど、これはベースの黄色に青をかけているので、つまり異なる2色を重ねています。要はそれって、絵画とかと同じ色の作り方なんですよね。違う色を重ねて深みを出すっていう。だから他にはない絶妙な色合いと、なんとも言えない奥行きが生まれているんです。まぁ個人の作家さんだったらいざ知らず、普通の窯元はそんなこと絶対やりませんけどね。個体差が怖いから。だけどHESTA LIFEさんだったらしっかりそれを打ち出してくれるし、だからユーザーさんも理解してくれて〈信楽四季彩陶〉がここまで続いてるわけだし。だったら絶対これもイケるだろうって」。

utsuroi-うつろい カップとソーサー

“汚れ”じゃなく“景色”――育てる器という発想

そんな発想から生まれた本シリーズ、最終的なラインナップは全7色に。ベースの化粧顔料は、基本的に黄色とピンクの2パターン。そこにさまざまな色のガラス釉薬を重ねて実験を行い、全体のバランスも鑑みながら、この7色にたどり着いたそう。そしてこの偶然から生まれた唯一無二の本シリーズには、実はもうひとつ大きな特徴がありました。それが、経年変化だと山野さんは語ります。
「ガラス質の釉薬で焼いた器を使い込むと、どうしても“貫入”というヒビ模様に、料理や飲み物の色が染みてくるんですよ。それを焼き物の業界では“景色”と呼ぶんですが、一般のお客さんには“汚れ”と捉えられてしまうことも少なくない。だから正直、商材としては難しいんですよね。でもHESTA LIFEさんのお客さんだったら、きっとそれも理解してくれると考えて、あえてそこに踏み込みました。コーヒーを飲む人なのか緑茶を飲む人なのか、料理は和食が多いのか洋食が多いのか。その人の生活スタイルによって、“景色”の刻まれ方も変わってくる。そういった経年変化も焼き物の魅力だし、自分だけの“景色”を少しずつ深めていくような、そんな“育てる器”だと思ってもらえると嬉しいですね」。
そう語る山野さんの深い想いに、HESTA LIFEも強く共感。人それぞれの日々の暮らしに寄り添いながら、人それぞれの“景色”を楽しむ器。そんなコンセプトを込めて、私たちは本シリーズを〈utsuroi〉と名付けました。
みなさんも是非、他にはない深みのある色を楽しみながら、あなただけの“移ろう景色”に想いを馳せてみてはいかがでしょう。

そんな〈utsuroi〉シリーズの第1弾としてリリースされる、計7色のマグ&ソーサーシリーズはこちらから。それぞれのカラーネームに込められたイメージも合わせて、あなただけの1セットを見つけてください。

写真1枚目から順に
黄緑:Sprout(スプラウト)/芽吹き、はじまり、成長
ピンク:Mellow(メロウ)/やさしさ、穏やかなぬくもり
水色:Mist(ミスト)/朝もや、淡くけむる静けさ
深緑:Olive(オリーブ)/自然、落ち着き、静かな生命力
紫:Dusk(ダスク)/夕暮れ、静かな終わりと余韻
紺青:Abyss(アビス)/深淵、沈静、記憶の深み
黄色:Amber(アンバー)/琥珀色、あたたかな記憶のかたまり

それぞれの生活に寄り添い、それぞれに“移ろう景色”を彩る器へ

THE HARVEST坂手さん、丸十製陶の山野さん、HESTA LIFEのあみちゃん

今回の新シリーズ〈utsuroi〉を通して山野さんが改めて強調していたのは、「使い手の暮らしそのものが器を完成させる」という考え方でした。
「〈信楽四季彩陶〉もそうでしたけど、結局は“物語”なんです。器を手に取った人が、自分の生活の中でどう接し、どう育てていくか。その積み重ねが“景色”になっていく。そういう楽しみ方をしてもらえるのが1番嬉しいですね」。
HESTA LIFE storeのMD担当アミちゃんも「〈信楽四季彩陶〉が季節を感じる器なら、〈utsuroi〉は、自分の時間を映す器って感じ。きっと長く愛されるシリーズになると思います」とコメント。さらに器販売のプロである『HARVEST』坂手さんも、「洋風の料理や日常のテーブルにすっと馴染むのがいい。写真を撮っても華やかになるし、暮らしを彩る存在になりますね」と太鼓判を押してくれました。
人気シリーズ〈信楽四季彩陶〉に続く、新たな挑戦として生まれた〈utsuroi〉。そこに込められた“移ろう景色”は、きっとこれから先の暮らしをもっと豊かにしてくれるはずです。

▼HESTA LIFE store × THE HARVEST × 丸十製陶の商品はこちら

信楽焼 新作 utsuroi-うつろい の全シリーズ
>utsuroiの全シリーズ一覧はこちら
信楽四季彩陶(しがらきしきさいとう)の全シリーズ
>信楽四季彩陶の全シリーズ一覧はこちら


Credit
Photo_Ryo Sato
Edit&Text_Satoshi Yamamoto


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