2025.07.15
開湯1300年の歴史を持つ関西屈指の温泉地、城崎温泉。柳並木の大谿川に沿うように作られた風情ある街並みは、日本一浴衣が似合うとの呼び声も。そんな城崎の温泉街を、浴衣に着替えたHESTA LIFEスタッフがぶらりとお散歩。食べ歩きメニューから観光スポットまで、女子2人が見つけたおすすめの場所をピックアップしたので、城崎旅の参考にご一読ください。
目次
城崎散歩のスタートは、今晩宿泊する『ザ グランリゾート城崎』から。ササッとチェックインを済ませ、宿泊者限定で提供している、浴衣・帯・カゴバッグのレンタルサービスで衣装チェンジ。いわゆる温泉浴衣ではなく、花柄などの可憐な浴衣がたくさんで、お洒落な女子ふたりも目移り必至。カゴバッグとのコーディネートにまで頭を悩ませていました。
着替えが済んだら、気分もぐっと旅モードに。同じく宿泊者限定の送迎サービスで、JR城崎温泉駅前までひとっ走り。
駅前に降り立つと目に入ってきたのが、ずらりと並ぶ色とりどりの下駄。ここは『下駄奉納板』と呼ばれる城崎温泉駅前の名物的存在で、観光客の足元と健康を願い、各近隣旅館の下駄が奉納されているそう。年に1度新しい下駄に取り替えられるので、また次に訪れたときと見比べてみるのも面白いかも。
そこからくるっと後ろに振り向けば、城崎温泉街に3か所点在する飲泉場のうちのひとつ、『城崎温泉飲泉場』が。体の中から温泉効果を取り入れることができるとして、多くの観光客が足を止める人気スポットです。気になるお味は、僅かな塩気と渋みを感じる、濃厚なミネラルウォーターのよう。手ですくって少しだけ口に含んだら、いざ城崎温泉街へ。エリア最西端のロープウェイ山麓駅を目指して、城崎温泉ぶらり旅のスタートです。
1軒目に立ち寄ったのは、足湯に浸かりながら利用できるカフェとして、テレビや雑誌などでも話題の『お芋とカヌレ 城崎足湯カフェ』。店名に掲げたお芋スイーツとカヌレも絶品で、足湯+カフェというユニークさだけでなく、シンプルに飲食店としても大人気のお店です。が、今回は時間の都合で足湯は断念。後ろ髪を引かれる思いで〈お芋チップス&メイプル付バニラアイス〉をテイクアウトすることに。お芋のザクパリ感、バニラの甘み、メイプルシロップの風味のマリアージュが最高!
お芋とカヌレ 城崎足湯カフェ
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島86 MAP
INSTAGRAM:@kinosaki.ashiyu.cafe
お次は、創業明治元年の老舗料亭旅館『炭平』が手がけるたまご菓子専門店、『たまご専門 本巣ヱ(もとすえ)城崎温泉店』へ。ここで食べるべきは、日本の贈答品100選にも選ばれたという看板メニュー、〈濃厚たまごパン〉。パンの概念を超えたフワフワぷるぷるトロトロ食感は、まさに新感覚。スプーンですくってパンをいただくという体験に、女子2人も大いに盛り上がっておられました。ただし、超人気店ゆえ行列必至。焼き立てを並ばずにGETしたい方は、モバイルでの事前予約システムご利用がおすすめです。
たまご専門 本巣ヱ 城崎温泉店
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島97 MAP
URL: https://motosue.co.jp/
温泉に並ぶ城崎名物、海産物。小売店から飲食店まで、駅前の目抜き通りには大小さまざまな魚介の名店が軒を連ねています。中でもその規模感と歴史を感じさせる佇まいで目を引くのが『城崎温泉おけしょう鮮魚 本店』。津居山港直送の新鮮魚介を扱う、創業約100年の老舗鮮魚店です。特にカニの取り扱いは専門性が高く、観光客はもちろん、地元の旅館や料亭からも厚い信頼を集めているそう。その他にも、各種鮮魚や干物などの自家製商品、魚介を使用したお惣菜などがズラり。宅配便での配送も可能なので、海産物のお土産はここにお任せ。
城崎温泉 おけしょう鮮魚 本店
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島132 MAP
URL: https://okesyo.com/
ここでちょっと小休止。グッドなデザインに惹かれて立ち寄ったのは、駅通りと北柳通りの交差点に居を構える『城崎ときわガーデン』。自家焙煎のスペシャルティコーヒーを提供する京都発コーヒーブランド『DRIP & DROP COFFEE SUPPLY 城崎』も併設される、エリア屈指のモダンスポットです。そんなオシャレ店舗のテラス席で、ひと時のチルタイム。香り高いスペシャルティーコーヒーはもちろん、〈自家製レモネード〉も絶品でした。温泉街という土地柄を反映した〈城崎コーヒー牛乳〉は、本格エスプレッソを使用した大人の味わい。こちらはテイクアウトオンリーなので、食べ歩き派に◎。
城崎ときわガーデン / DRIP & DROP COFFEE SUPPLY 城崎
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島788 MAP
URL: https://tokiwagarden.com/
https://drpdrp.com/
多くのワンハンドグルメが楽しめる城崎温泉街の中でも、多方面で好評のひと品がこちら、『寺子屋本舗 城崎店』の〈串ぬれおかき〉。しっとり柔らかな食感と、関西風の上品な味付けが人気の秘密です。定番の〈甘口醤油〉や、城崎らしい〈かに身&マヨネーズ〉など、色々な種類がある中でオーダーしたのは、大人好みの〈わさび醤油〉。上品な甘口醤油とワサビの爽やかな風味がマッチしたお味は、想像以上の美味しさ。ひと口ごとに「うまっ……!」と声が漏れる、新感覚のおかき体験でした。
おかき処 寺子屋本舗 城崎店
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島677 MAP
URL: https://www.terakoyahonpo.jp/
短編小説『城の崎にて』を遺した小説の神様・志賀直哉をはじめ、多くの文人たちに愛された城崎温泉。そんな文学の街としての側面をぐっと身近に感じられるのが、ここ『城崎文芸館』です。開館20年目となった2016年には、ブックディレクタ―・幅 允孝さん監修の下に大幅リニューアル。デジタルアート界隈の権威『ライゾマティクス』社が手掛ける映像インスタレーションには、普段それほど文学に触れていないという女子2人も釘付けに。その他、ここでしか出会えない展示の数々や洒落っ気たっぷりのオリジナルグッズなど、見どころ満載。「文芸館」と聞くと、つい古典的でお堅いイメージを抱きがちですが、それとは真逆のワクワク体験が詰まった必見スポットです。
城崎文芸館
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島357-1 MAP
URL: https://kinobun.jp/
目的地の『城崎温泉ロープウェイ 山麓駅』まで、あと少し。歩き続けて火照った体に涼を求め立ち寄ったのは、”映える”スイーツの宝庫と評判のお店『城崎温泉 湯あがりバニラ』さん。オーダーしたのは、埋め込まれたお花もイチゴも実はチョコレートという看板メニュー〈湯あがりソフトクリーム〉と、3色のハート型モナカが串に刺さった〈バニラアイスもなか〉。ひんやりウマウマなお味はもちろん、噂に違わぬ”映え”っぷりで、早速SNS投稿するお2人でした。その他にも、シェイクやパフェ、おしるこなど、各種スイーツが盛り沢山のこちら。甘味好きの方は是非。
城崎温泉 湯あがりバニラ
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島357-1 MAP
URL: https://toyooka-tourism.com/furusato/furusato-restaurant/23511/
いよいよ『城崎温泉ロープウェイ 山麓駅』に到着! と、その前に。駅入口のすぐ横にどどんと構える、城崎温泉の象徴『末代山 温泉寺』の山門にも一礼を。恐れ多くて写真には収めていませんが、左右に鎮座する仁王像は圧巻です。本堂(写真4枚目)への参拝はここから徒歩でも可能ですが、どうせロープウェイに乗るなら、途中の『温泉寺駅』を利用するのが吉。また参道入口の脇には、『薬師公園ポケットパーク足湯』もあり。すぐ脇の城崎温泉元湯から引かれた源泉にチャポンと足を浸ければ、散歩の疲れもスッと和らぐこと請け合いです。
末代山 温泉寺(山門)
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島639 MAP
URL: http://www.kinosaki-onsenji.jp/
そんなこんなで、今回のぶらり散歩旅の最終目的地『城崎温泉ロープウェイ 山麓駅』に到着。駅入口で記念撮影をしつつ、乗り場に佇む本ロープウェイの発案者・太田垣士郎さんの銅像にもご挨拶。前述の『温泉寺駅』を経て、『山頂駅』までの空中散歩を楽しみます。山頂からの眺めは、ご覧の通りの超絶景。城崎温泉の街を一望できるその眺望に、女子2人もすっかり見惚れていました。
というわけで、今回の城崎温泉ぶらり旅はここまで。日本一浴衣が似合う温泉街との噂に違わぬ風情たっぷりのお散歩を、みなさまも是非。
城崎温泉ロープウェイ 山麓駅
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島806-1 MAP
URL: https://kinosaki-ropeway.jp/
いかがでしたか? 日本一浴衣が似合う街、城崎温泉でのぶらり旅。とはいえ今回ご紹介できたのは、その魅力のほんの一部に過ぎません。時間の都合で立ち寄れなかったお店や、日が暮れてからの風情ある温泉街の街並みなど。ここにはまだまだ、私たちが見つけられなかったとっておきが溢れています。
そんな私たちが伝えきれなかった魅力を次に見つけるのは、みなさん自身。本企画を道しるべに、自分だけの城崎時間を探しに出かけてみてください。
Credit
Photo_Ryo Sato
Text & Edit_Satoshi Yamamoto
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