2025.01.28
どんなに素敵な暮らしも、まずは体の健康あってこそ。そんな明るい毎日の基本の「き」であるヘルスケアやウェルネスを深堀るため、数々の世界大会でメダルを獲得したトップスイマー、萩野公介さんにインタビュー。普段のトレーニング現場にもお邪魔しつつ、アスリート目線からスポーツと健康の関係について語っていただきました。
萩野公介さん
1994年生まれ、栃木県出身。生後6ヶ月から水泳を始め、各年代の新記録を樹立。初出場の2012年ロンドン五輪で400m個人メドレー銅メダルを獲得。2016年のリオデジャネイロ五輪では、400m個人メドレーで金メダル、200m個人メドレーで銀メダル、4×200mフリーリレーで銅メダル。2021年に現役を引退した翌年、日本体育大学大学院へ。体育科学研究科文化社会学コースにてスポーツ人類学を研究する傍ら、多くのメディアにも出演中。
目次
HESTA LIFEともコラボレーションする北島康介さんとの縁あって、今回、本企画にご協力いただいた萩野さん。現役時代の活躍は言わずもがなですが、競技の第一線から離れた現在は、どんな日々を過ごしているのか。まずはその辺りから聞いてみました。
「お仕事としては、テレビやラジオなどのメディア出演と、水泳やスポーツ全般にまつわる講演会などが主ですね。それとは別に、今は大学院でスポーツ人類学を学んでいます。大学院でスポーツについて学んでいるといっても、いわゆる体のメカニズムや数値にまつわる学問ではなく、人文社会科学系といって、ざっくり言うとスポーツ分野での文系のような領域を学んでいます。先行研究を読み解いたり独自の調査を行ったりしながら、スポーツを文化人類学の観点から研究しています。現役時代から興味はあったんですが、やはり競技生活との両立が難しかったので、引退した今だからこそできる新たなライフワークとして取り組んでいます」。
現役を引退後、水泳やスポーツにまつわる仕事をこなしながら、パーソナルな部分では競技者から研究者へ転身したという萩野さん。では、日々のスポーツとの関わり方は?
「結構やってますよ。あまり他の方と比べたことがないのでわかりませんが、恐らく頻度としては多い方だと思います。私の場合は大体、3日くらいジムに行って1日休んで、また3日行って1日休んで、くらいのペースです。それと並行して、ジムに行った際にランニングをしたり、今日はマシントレーニングじゃなくて泳ぎたいな、と思えば泳いだり。平均すると週に5日前後は何かしらの運動をしていますね」。
トップアスリートとはいえ、やはり引退するとガクッと運動量が下がる方も多い中、週に5日前後という運動頻度は、かなり高い印象。その理由は?
「もちろん1回の運動量や強度はかなり落ちましたよ。それに、まったくやらない時期もありましたしね。だけどやっぱり私自身、体を動かしている方が何かと調子が良いんです。っていうのも、今の時代、ただ普通に生活しているだけだと、どうしてもスマホやタブレットに接する時間が増えるじゃないですか。だけど運動している時にスマホは見ませんよね。私にとってはその時間がとても大切で、デジタルデトックスじゃないですけど、俗世間から離れられる感覚があるんです。
特に泳いでいるときはある意味で外界と遮断されているから、完全に自己との対話の時間になる。そうすると、体の細かな痛みや疲労に気づいたりもするし、精神的にしんどいことがあっても、ちょっと気持ちがクリアになったりもする。そういう意味で運動って、とても効果的なリフレッシュの方法なんだと思います。もちろん健康管理や身体機能維持という点でも有益ではありますが、現役を引退した今は、特にそういった精神衛生上の利点を強く感じています」。
身体的な影響はもとより、精神面でのスポーツの有効性を解いてくれた萩野さん。最近どうも頭がシャキッとしないと感じている方や、どうにも消えないストレスを抱えている方は、まずは軽い運動に取り組んでみても良いのでは。だけど普段あまり運動してない方が、いきなり運動しても大丈夫ですか? なにか心がけることは?
「そうですね、運動前のストレッチは大切だと思います。プロのアスリートですらストレッチをしないと怪我をしやすくなりますから、普段から運動をされていない方ならなおさらです。それと運動前だけでなく、運動後もしっかりと筋肉を伸ばしてほぐしてあげると、後々の疲れも残りにくくなるのでオススメです。
またストレッチは全身くまなくやるのが理想ですが、個人的には、骨盤回りが特に大切だと感じています。背中が痛いなと感じても、実は腰が原因だったりすることはよくありますからね。あとはリンパが多く流れている太もも辺り。血流を良くするという意味でも、意識的にやった方が良いと思います」。
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また萩野さんは、健康管理という側面から栄養素の補給も大切だと語ります。特に北島康介さんも推奨していた〈アミノハイドレート〉は、不足しがちなアミノ酸の補填として、普段から愛用しているそう。
「タンパク質の素となるアミノ酸は、運動をする方はみなさん意識的に摂るようにするべきですが、やっぱり食事だけで必要量を補給するのは難しい。私自身、現役時代からアミノ酸系のサプリメントは色々と試しました。中でもこの〈アミノハイドレート〉はとてもバランスが良くて、何より吸収がとても早いので、運動前に飲むと明らかにパフォーマンスの向上を感じることができるんですよ。
また必須アミノ酸は日々の生活の中でも必要不可欠ですから、運動をしなかった日でも常飲していますし、寝る前などに飲むと、翌朝の活力が違う気がします。あとは、なんとなく風邪をひきそうかもと思ったときや、疲れが抜けないなと感じたとき、それと2日酔いでダルいときなんかにも、個人的には効果を感じますね。日々飲み続けることで少しずつ体全体が整っていく感覚を得ることもできるので、特に運動をされてない方でも、日常生活の中で何かしらのプラス効果を感じられるのではないでしょうか」。
そして最後に萩野さんは、スポーツがもたらす最大の利点について、こう持論を述べてくれました。
「私は水泳を通して、たくさんの経験や機会を得てきました。だけど中でも最も大きかったものは、そこで築き上げた人間関係です。苦楽をともにした仲間たちは一生の宝ですし、現役を引退した今でも、とても強い絆で結ばれています。
だけどそれは、決して私が特別というわけではありません。競技レベルに関係なく、例えば近所のテニススクールでもランニングサークルでも体操教室でも、ひとつのコミュニティに足を踏み入れると、必ず共通の目的を持った仲間に出会うことができる。そういった中で切磋琢磨をすることで深まる仲間たちとの絆は、きっとみなさんの人生をより豊かにしてくれるはずですし、それこそスポーツが持つ1番の魅力だと私は思います」。
Credit
Photo_Yozo Yoshino
Text & Edit_Satoshi Yamamoto
Location Support_BAMF
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